大正オトメ御伽話 テレ東(10/08)#01新

第一話　夕月来タル

　

志摩家の次男、珠彦は交通事故で母親を失い、自身も右手の自由を失った。

他に4人の子供を持つ父親は珠彦を不要だと罵り千葉の山奥の別荘に追いやった。

お世話係は別途、結婚相手を送り届けよう。

一人で隠居生活となった珠彦は、自分を卑下するペシミストになってしまう。

居場所を失い誰からも必要だと言われない存在。

そんな彼は苦しみ足掻き、夜も眠れない。

そんな彼を訪ねて来たのは夕月、彼の結婚相手だった。

どうやら借金の方に身売りされたらしい少女だった。

部屋を与えて自室に籠もる珠彦だった。

彼女にも何も興味が湧かなかった。

翌朝は夕月の声で目覚めた。

早朝から屋敷の掃除に頑張っていた。

朝食も既に準備している夕月は家事全般が得意だった。

顔を洗う、風呂で背中を流す。

夕月は珠彦の右手の代わりになろうとする。

そんな彼女にも悩みが2つ有った。

一つは髪の量が多くて癖毛だった。

三編みを解くと爆発してまとまらない。

そんな彼女の姿に笑ってしまう。

夕月は女学校に通っていた。

そこでも母親の如く頼りにされていた。

よく食べる少女でお菓子を振る舞ってもらっていた。

でも突然の退学と結婚を仲間に報告する。

幸せになってねと送り出してくれた。

眠れない珠彦に付き合ってホットミルクを準備してくれる。

良く寄宿舎でホットミルクを飲んでいた。

苦しみ足掻く珠彦を優しく包み込む夕月。

彼女が歌う歌は母親が妹のために歌った子守唄と同じ。

1万円で買われて30丁を歩いて来た夕月。

不安も有ったが出迎えてくれた珠彦の誠実さに安心した。

珠彦なら夫としても暮らせると思った。

これから頑張って好きになりたいと考えている。

そんな屈託のない笑顔に好きになることなど有り得ないと珠彦。

ーーー次回　「」ーーー

　

今季の期待作品。

大正時代の内容ですが、それほど違和感なく見られる。

もっと時代的で色々な制約や違いがあるかと思うが、そこは正確には

　描かないのでしょう。

描かれても困るかもしれないし。

いきなり、富豪の息子が田舎の屋敷で隠居生活。

この世を儚んでひねくれるのも不思議ではない。

ましてや17歳の少年ですからイジケルのも無理はない。

そんな歪みそうな彼を助けて明るく照らす太陽のような少女の夕月。

このギャップが楽しめるか、大げさにならずに心地よいレベルで描けるかが鍵でしょう。

作画も悪くないので、このまま楽しめることを期待したい。

前日譚で原作者が中の人を選んだらしい。

既に原作は完結しているので、安心して視聴できそう。